兵庫県立美術館ギャラリーでおこなわれていた、石井修展に行ってきました。
訪れたのは最終日で、講演会も予定されていたためか、会場も多くの人でにぎわっていました。
「建物に外観はいらない」という有名なフレーズどおり、
多くの建物は緑に覆われるか、地中に埋め込まれ、建物の全体像をとらえることができません。
低層の集合住宅、ドムス香里。
ゆるやかな起伏の中に、住居が埋め込まれ、住居と自然が一体になっています。
ここは、外からみたことがあるのですが、生い茂る木木の中に人間の生活圏をおいているような建物でした。土に埋もれていますが、断面から、中庭やドライエリアが自然光を呼び込み、住居を豊かにする装置になっていることがわかります。
「目神山の家8」。これも外からみたことがあります。当時は「目神山の住宅」も知らなかったので「これは何だろう?」と思った記憶があります。少なくとも住まいにはみえませんでした。
「草庵回帰(石井修自邸)」の特大模型もありました。高低差の中に建築が埋め込まれているので、模型がとても大きいです…大学の研究室で学生さんたちがつくられたとききました。模型があると、自然と建物がどうつながっているかがよくわかりますね。
壁面では展示しきれなかった作品がスライドで流され。
手書き図面があり、
家具の体感コーナーがあり、
盛りだくさんの内容でした。
夕刻に行われた講演会は満席で、立ち見がでるほどの盛況ぶり。
じつはこのブログで使った写真は、かなり人がいないときを狙って撮ったもので、人がはいらない写真を撮るのは至難の業…というぐらい多くの人がつめかけていました。
タイトルの「いしまるみどり」とは、石、丸太、緑とは、自然との共生をテーマに建築をつくった石井先生の愛称だそうです。思っていたよりも大きな展覧会で、人をよけ…人をよけ…としていたので、じっくり展示をみることができず…もっとみたい…と思いつつ 閉館を迎えたのでした。…
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Wrote:staff上野